ファクタリングを好条件で利用する相見積もりのポイントと注意点を解説
目次
CLOSEファクタリングは、企業が保有する売掛債権をファクタリング会社が買い取ることで、資金を調達できるサービスです。早期の資金調達方法として活用されるファクタリングですが、ファクタリング会社によって手数料や入金スピードなどの条件が異なります。そのため、複数社で相見積もりを取り、比較検討することが大切です。
この記事では、ファクタリングを利用する上で重要な相見積もりについて、メリットや相見積もりを取る際のポイントや注意点を解説します。
相見積もりとは
相見積もりとは、複数の相手から見積書を提出してもらって比較することです。「あいみつ」と称され、発注側が有利な条件で取引するのに役立ちます。
日本におけるビジネスでは、受注側が発注側に対し、取引の内容とその対価(金額)などについて記した見積書をあらかじめ提出するのが一般的です。発注側はその内容を踏まえて、正式に業務を依頼するか否かを判断します。
どのような商品・サービスを提供しているのかを問わず、ビジネスを営むうえでは仕入れをはじめとして、必ず何らかの経費が発生するものです。
その際、相見積もりでより低コストで良質な条件を提示する相手を発注先に選べば、自分が営んでいる事業の収益性が向上することに結びつきます。もちろん、資金調達手段の一つであるファクタリングもその例外ではありません。
ファクタリングで相見積もりを行う重要性
ファクタリングとは、売掛債権を売却することによって、支払い期日前に現金を調達できるサービスです。ただし、買い取りは請求書に記載されている額面通りではなく、各々のファクタリング会社が独自に定めた料率の手数料は差し引かれた金額となります。
肝心の手数料率は、ファクタリング会社によってかなりの違いが見られます。比較的少額の売掛債権を売却する際にはさほど気にならないかもしれませんが、金額が大きくなるにつれて軽視できない違いが生じます。
たとえば、500万円の売掛債権を売却した場合、手数料率が10%のファクタリング会社なら50万円ですが、手数料率が18%のファクタリング会社なら90万円に負担が増します。そのため、ファクタリングを利用する際は、複数の会社から相見積もりを取ることが重要なのです。
即日の現金化が可能であったり、オンラインだけで手続きが完結したりすることなど、ファクタリングの利用者ごとに最も求めているニーズは異なってくるでしょう。とはいえ、できるだけ手数料負担を抑えられることも、見逃せない比較ポイントです。
しかも、ファクタリング会社によっては手数料以外にも、印紙税や振込手数料などといった諸経費を請求されるケースがあります。その点に関しても、あらかじめ相見積もりを通じてチェックしておくのが賢明です。
手数料がファクタリング会社によって異なる理由
金銭消費貸借契約(金銭を受け取る代わりに、同額の金銭+利息を返す契約=いわゆる借金)の場合には、利息制限法という法律によって利息の上限利率が定められています。それを超える利息を徴収しようとしても、法的に無効となるわけです。
これに対し、現状においてファクタリングの手数料に関して定めた法律は存在しません。また、業界内で共通化したル―ルなども特に設けられておらず、各社がそれぞれの判断で手数料率を定めています。
なお、同じ会社であっても、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングでは適用される手数料率が異なってきます。「売掛債権」の売却に関して売掛先の同意を得ることが前提で、2社間ファクタリングよりも資金回収不能リスクが低くなる3社間ファクタリングのほうが低めの設定になっているケースが主流です。
しかしながら、3社間ファクタリングは取引先(売掛先)にファクタリングを利用することを知られてしまうので、その点について躊躇う利用者も少なくないようです。そういった事情から、もっぱら選ばれているのは2社間ファクタリングであるのが現実のようです。
一方、3〜20%などといったように、かなり幅をもたせた手数料率を提示しているファクタリング会社も数多く見受けられます。その幅における最低水準が適用されるに越したことはありませんが、ファクタリング会社にとってかなりの好条件(資金回収不能リスクが極めて低いなど)でなければその可能性は非常に低いと考えるのが無難でしょう。
ファクタリングで相見積もりを行う3つのメリット
ここでは、ファクタリングで相見積もりを行うメリットを3つ紹介します。
適切な手数料で取引できる
ファクタリングで相見積もりを取ることで、適切な手数料で取引することが可能です。1社だけで見積もりだけでは、それが高いのか低いのかを判断するのが難しくなります。手数料相場を把握するためにも、複数社で比較することが大切です。
複数社で比較することでより手数料の低いファクタリングを選べるため、手数料を抑えてファクタリングを利用できます。
自社にあったファクタリングを選べる
相見積もりを行うことで、自社にあったファクタリングを選べるようになります。手数料以外にも、ファクタリング会社によって入金スピードや買取金額、オンライン完結の有無、担当者の対応などいくつかの違いがあります。
例えば、すぐに資金が必要な場合は、「即日の資金調達に対応している」「担当者のレスポンスが早い」などが重要な比較ポイントとなるでしょう。
手数料以外の項目もしっかり比較し、自社にあったファクタリング会社を検討しましょう。
悪質業者との取引を防げる
悪徳業者との取引を防げる点も、ファクタリングで相見積もりを行うメリットです。ファクタリング会社の中には、ファクタリングと装って高額な貸付を行ったり、利用者に不利な条件を提示してくる悪徳業者がいます。
ファクタリングを安全に利用するためにも、相見積もりで複数社で比較検討することが重要です。相見積もりを行うことで、悪徳業者が提示する手数料の高さや不当な条件に気づけます。
ファクタリングで相見積もりを取る際のポイント
ここでは、ファクタリングで相見積もりを取る際のポイントを4つ紹介します。
比較検討する項目を把握しておく
ファクタリングで相見積もりを取る際は、以下のような項目を事前に把握しておくことが大切です。
- ファクタリング利用にかかる手数料
- 即日入金の可否
- オンライン完結の有無
- 契約形態(2社間ファクタリング / 3社間ファクタリング)
- 買取限度額(下限・上限)
- 必要書類
- 償還請求権(リコース / ノンリコース)
- 債権譲渡登記の有無
- 掛け目
どの項目で比較すべきか迷っている方は、ファクタリング利用の目的を明確にするのがおすすめです。目的を明確にすることで、自社のニーズにあったファクタリングを選ぶのに役立ちます。ファクタリングを利用する目的としては、以下のようなものが挙げられるでしょう。
- 急な支払いに対応したい
- 資金は必要だがなるべくコストを抑えて資金調達したい
- 将来的な融資を考慮して負債を増やさず、資金調達したい
- なるべく手間なく資金調達を行いたい
例えば、急な支払いに対応したい場合は、以下の点をチェックします。
- 即日入金が可能である
- 2社間ファクタリングである
- オンラインファクタリングである
- 債権譲渡登記が不要である
ファクタリング会社にファクタリング会社に目的を伝えることで、それに見合った条件を提示してくれることもあります。
3社以上の見積もりを取る
ファクタリングで相見積もりを取る際は、最低3社以上の見積もりを取りましょう。2社の場合だと比較検討するには、情報が不十分です。3社以上の見積もりを取ってから、3〜4社に絞り込みましょう。
全社同じ条件で見積もりを依頼する
ファクタリングで相見積もりを取る際は、全社同じ条件で見積もりを依頼することが大切です。条件が同じでないと公平な比較ができなくなってしまいます。調達したい金額や支払期日、手数料などの条件を決めて伝えるようにしましょう。
余裕のあるスケジュールを組む
ファクタリングの相見積もりを取る際には、スケジュールに余裕を持って計画することも大切です。複数の会社から見積もりを取り、比較検討するには時間がかかります。資金が必要なタイミングから逆算して、比較検討する時間を確保しましょう。
目安としては、1ヶ月程スケジュールの余裕があると良いでしょう。
ファクタリングで相見積もりを取る際に確認すべき項目
ファクタリングの相見積もりを取る際に確認すべき項目は以下のとおりです。
- 契約形態(2社間ファクタリング・3者間ファクタリング)
- 手数料
- 入金スピード
- 買取金額
- 償還請求権(ノンリコース・ウィズリコース)
売掛先に利用を知られたくない場合は2社間ファクタリング、資金調達コストを抑えたい場合は、手数料の低さに着目するといった感じに、自社の状況に合わせて比較項目を設定しましょう。
特に注意したいのが償還請求権です。償還請求権とは、売掛金が回収できなかった場合にファクタリング会社が利用者に請求できる権利です。償還請求権のない契約をノンリコース、償還請求権のあるウィズリコースといいます。
ファクタリングは原則ノンリコースですが、ウィズリコースになっていることもあるため、必ずチェックしておきましょう。
ファクタリング会社の比較項目については、「ファクタリング会社の選び方|特徴別おすすめサービスや選ぶ際の注意点を解説」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
ファクタリングで相見積もりを取る際の注意点
複数社で相見積もりを行うことは問題ありませんが、1つの売掛債権で複数社と取引することは二重譲渡となります。二重譲渡が発覚した場合は、詐欺罪や横領罪に問われるため、絶対に行わないでください。
ファクタリングの二重譲渡については、以下の記事で詳しく解説しています。
ファクタリングの二重譲渡はバレるか?犯罪になってしまうリスクをわかりやすく解説
ファクタリングで相見積もりを取って利用するまでの流れ
ここでは、ファクタリングで相見積もりを取って利用するまでの流れを紹介します。
相談・申し込み
まずは、複数のファクタリング会社に相談や問い合わせをしましょう。電話やWebサイトの申し込みページなどから問い合わせができます。
見積もりの依頼
相談後、具体的な見積もりを依頼します。この際、同じ条件で各社に見積もりを出してもらうことが重要です。売掛金額、取引先の情報、希望する資金化の時期などを明確に伝えましょう。
ただし見積もりは、あくまでも大まかな手数料などの条件を知るためのものです。書面で受け取ったとしても、そのまま契約内容になるとは限らないと留意しておきましょう。
必要書類の提出
見積もり内容に納得できたら、次は必要書類の提出です。一般的に必要な書類は以下のようなものが挙げられます。
- 法人登記簿謄本
- 印鑑証明書
- 決算書(直近2〜3期分)
- 売掛金の証明書類(請求書や契約書など)
- 通帳のコピー
各社によって要求される書類が異なる場合があるので、事前に確認しておくとスムーズです。
審査・入金
書類提出後、ファクタリング会社による審査が行われます。審査では取引先の信用力や売掛金の確実性が重要な評価基準です。
審査に通過すれば、契約締結を経て入金となります。審査から入金までのスピードは会社によって異なりますが、早ければ即日入金も可能です。
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ファクタリングは各社で手数料率の設定や他の諸経費の請求などにかなりの違いが見られるので、利用する際は相見積もりを取ることを強くおすすめします。ただ、複数の会社にアクセスして個別に必要事項を記入し、必要書類を提出するのは非常に煩雑な作業だと言えるでしょう。
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ファクタリングを利用する際は「相見積もり」を取ろう!
ファクタリングは、売掛債権を売却して資金を得るサービスで、早期の資金繰りに役立ちます。ただし、ファクタリング会社によって手数料や入金スピードが異なるため、相見積もりを取って複数社で比較検討することが重要です。「Payなび」であれば、複数社に一括で申し込み、提示された条件をまとめて比較できます。登録は無料なので、ファクタリングの比較検討にご活用ください。