投稿日:2023.05.05 最終更新日:2023.12.26

リバースファクタリングとは?仕組みや必要性、利用時の注意点を紹介

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    早期の資金調達方法として注目されているファクタリングですが、「リバースファクタリング」というサービスをご存知でしょうか。リバースファクタリングは、買掛金の支払いを一時的に立て替えてくれるサービスです。

    まだ広く一般的には知られていないものの、支払期日を引き伸ばせる方法として、徐々に活用され始めています。この記事ではリバースファクタリングの概要や必要性、利用時の注意点を紹介します。

    リバースファクタリングとは?

    リバースファクタリングとは、発注企業が外注先から受け取った請求書に記載された金額の支払いをファクタリング会社に一時的に立て替えるというサービスです。立て替えた金額は後日ファクタリング会社に支払います。

    一般的なファクタリングは、外注先企業が発注企業の売掛債権を売却して資金を調達します。リバースファクタリングは、発注企業のためのファクタリングであり、

    発注企業がファクタリング会社に立て替え金を支払うのは後日なので、その分だけ支払いサイト(猶予)を延長

    ちなみに、英語の「リバース」は、日本語に訳すと「逆にすること」を意味します。リバースファクタリング」はそのネーミングの通りで、一般的なファクタリングを逆にした内容のサービスになっています。

    リバースファクタリングの流れ・仕組み

    ここでは、通常のファクタリングとリバースファクタリングにおけるサービス利用の流れを比較してみましょう。

    通常のファクタリングでは、次のようになっています。

    1. 受注先が商品・サービスを発注元に提供し、請求書を発行して「売掛債権」が発生
    2. 受注先がファクタリングの利用を申し込む
    3. 「売掛債権」を所有する受注先とファクタリング会社が契約を結ぶ
    4. ファクタリング会社が「売掛債権」を買い取り、所有者(受注先)に代金を支払う
    5. 支払い期日に発注元から入金があったら、それをファクタリング会社に送金する
      ※2社(者)間ファクタリングの場合

    これに対し、リバースファクタリングでは次のような流れで取引が進められていきます。

    1. 受注先が商品・サービスを発注元に提供し、請求書を発行して「売掛債権」が発生
    2. 発注元がファクタリングの利用を申し込む
    3. 「買掛債務」を負う発注元とファクタリング会社が契約を結ぶ
    4. ファクタリング会社が買掛金を立て替えて受注先に支払う
    5. 支払い期日に、発注元がファクタリング会社に立て替えてもらった資金を支払う
      ※①の「売掛債権」は、発注元にとって「買掛債務」に該当

    一般的なファクタリングでは、サービスの利用を申し込むのは請求書を発行した受注先(買掛先)です。ところが、リバースファクタリングは請求書を受け取った発注元(売掛先)がファクタリング契約を結ぶことになります。

    リバースファクタリングを利用する必要性

    ファクタリングが仕事を請け負う側に向けた早期現金化のサービスであるのに対し、リバースファクタリングは外部に仕事を発注する側のニーズに応えるサービスなのです。発注元にとっては、立て替えてもらった時点からファクタリング契約で定めた期日(立て替え分の支払い期限)まで支払いを先延ばしにできます。

    普段、受注先として発注元へ商品・サービスを提供している側は、代金の支払いサイトを短くする目的でファクタリングを利用していることでしょう。ただ、その一方で受注側は商品・サービスを提供するに当たって、原材料の仕入れなど、何らかの出費(経費の支払い)も伴っているはずです。

    ファクタリングで請求書発行から入金までのタイムラグを短縮するとともに、リバースファクタリングで支払いサイトを延長できれば、より資金繰りが楽になることを期待できるでしょう。

    また、複数の受注先(買掛先)からリバースファクタリングの利用に関して同意を得られれば支払いを一本化できるので、振込手数料などの負担や経理事務の労力の削減にも結びつきそうです。

    リバースファクタリングを利用する注意点

    リバースファクタリングを利用する際は、以下の点に注意する必要があります。

    受注先から合意を得る必要がある

    契約形態が3社(者)間ファクタリングであるため、受注先(買掛先)からリバースファクタリングの利用に関して合意を得ることが必要です。

    そのため、リバースファクタリングの利用が受注先に知られてしまいます。会社の経営状況に関して不信感を抱かれ、今後の取引に影響を及ぼす恐れがあるため、利用に注意が必要です。

    また、このサービスの利用手数料は受注先(買掛先)が負担するので、その点に難色を示す可能性も考えられます。

    電子記録債権(でんさい)を導入する必要がある

    リバースファクタリングを利用するためには「全銀電子債権ネットワーク(でんさいネット)」が取り扱う「電子記録債権(でんさい)」の導入が必要になります。「でんさい」は手形・振込に代わる新たな決済手段ですが、まだ普及が進んでいないのが実情です。

    なお、リバースファクタリングの利用に当たっては、受注先(買掛先)のみならず発注元も「でんさい」を導入することが前提となってきます。

    認知度が低い

    支払期日を伸ばせるリバースファクタリングですが、まだまだ認知度は低いといえるでしょう。というのも、リバースファクタリングを取り扱っている事業者がまだ多くはありません。

    通常のファクタリングはサービスが多くて探すのに手間がかかりますが、リバースファクタリングはサービスの選択肢が少なく、自社にあったものを見つけるのが難しいのです。

    リバースファクタリングは買掛金の立て替えサービス!発注企業・外注先双方利点がある

    リバースファクタリングとは、発注元が受注先から受け取った請求書に記載された金額の支払いをファクタリング会社に一時的に立て替えてもらうというサービスです。まだ取り扱っている事業者も非常に少ないものの、資金繰りの改善に役立ちます。リバースファクタリングの利用も視野に入れながら、自社に適した方法を選択するようにしましょう。

    この記事を書いた人

    Payなび運営チーム

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