ファクタリングが違法ではない法的根拠を解説!違法なファクタリングを判別するためのポイントとは?
目次
CLOSEファクタリングは、自社が保有する売掛債権を売却して、早期に資金を調達する方法です。ファクタリングは近年広まった資金調達方法であるため、その違法性を疑う人は少なくありません。
この記事では、ファクタリングが違法でない法的根拠を説明するとともに、違法ファクタリング会社の特徴や判別ポイントを解説します。優良ファクタリング会社を探せるサービスも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ファクタリングが違法ではない法的根拠
ファクタリングは違法ではありません。ここでは、ファクタリングが違法でない理由を法的根拠に基づいて解説します。
売掛債権は譲渡できる(民法第466条「債権の譲渡性」)
ファクタリングが違法でない法的根拠の一つは、民法第466条「債権の譲渡性」です。民法第466条では、「債権は、譲り渡すことができる」とされており、ファクタリングは法的に問題ありません。
さらに、2020年4月施行の法改正により、「債権譲渡の禁止や制限の意思表示をしても、債権譲渡の効力を妨げられない」という内容に変わりました。法改正前は、譲渡制限特約が付いている売掛債権は譲渡することはできませんでした。譲渡制限特約とは、売掛金の譲渡を制限する契約条項です。
法改正後は、譲渡制限特約が付いている売掛債権であっても、譲渡することが可能です。
売掛債権は売買できる(民法第555条「売買契約」)
民法第555条「売買契約」からも、ファクタリングが違法でないことがわかります。民法第555条では、「売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる」と明記されています。
ファクタリングは、企業が自社の債権をファクタリング会社に売却し、代金を受け取る取引です。これは売買契約の枠組みに当てはまり、民法第555条に基づく合法的な取引であることが認められています。
違法なファクタリングの種類と判例
ここでは、違法なファクタリングの種類とその判例を紹介します。
給与ファクタリング
給与ファクタリングは、個人が未払いの給与や賞与をファクタリング会社に売却し、早期に現金化するサービスです。ファクタリングと銘打っていますが、給与ファクタリングは貸付に該当します。そのため、貸金業の登録を行っていない業者が給与ファクタリングを行うことは違法です。
給与ファクタリングの判例
令和5年2月20日、最高裁判所第三小法廷は、いわゆる給与ファクタリングと称される取引を貸金業法第2条第1項と出資法第5条第3項にいう「貸付け」に当たると判断しました。
判決を受けた被告は、2020年3〜7月、貸金業の登録を受けずに、504人に969回で計約2790万円を貸し付けを行い、法定利息を上回る利息を受け取っていたとのことです。
偽装ファクタリング
偽装ファクタリングとは、通常のファクタリングを装いながら、実際には不正な貸金業を行う行為や悪徳業者を指します。企業が売掛債権をファクタリング会社に売却する際、買い戻しを要求する契約を結ばせることがあり、これが偽装ファクタリングの特徴です。
登録のない貸金業者による取引は、偽装ファクタリングである可能性が高いため、注意する必要があります。
偽装ファクタリングの判例
2021年2月5日、一般社団法人「ハートフルライフ協会」の幹部ら男6人が貸金業法違反・出資法違反の容疑で逮捕されました。
同協会は、2016年11月〜2020年4月、貸金業の登録をぜすに、中小企業の経営者ら5名に対してに計約1億3千万円を貸し付けを行い、法定金利の8倍から34倍にあたる約3千万円の利益を得ていたとのことです。
違法な可能性があるファクタリング会社の特徴
ここでは、違法な可能性があるファクタリングの特徴を紹介します。
手数料が相場以上の高額である
違法な可能性があるファクタリング会社の特徴は、手数料が相場以上であることです。融資の場合は、銀行法や利息制限法によって上限金利が定められています。しかし、ファクタリングは融資ではなく、債権の売買契約です。手数料設定に上限はなく、売掛先の信用度や売掛債権の回収リスクに応じて決まります。
そのため、違法なファクタリング会社は、手数料に関する法的制限がないことをいいことに、法外な手数料を要求してくるのです。例えば、取引先に通知しない2社間ファクタリングの場合は10%〜20%が相場ですが、違法なファクタリングは20%以上の高額な手数料を要求してきます。
契約書類がない・契約内容が不明瞭である
違法な可能性があるファクタリングは、契約書類がない・契約内容が不明瞭であることがあります。口頭で説明していた内容と契約書・見積書の内容が異なっていたり、契約書の作成をお願いしても何かと利用をつけて渡さないことがあります。
分割払いを勧めてくる
ファクタリングは融資ではないため、原則として分割払いを行なうことはできません。分割払いを勧める業者は、返済の遅延や追加手数料を通じて高額な利益を得ようとすることがあるため、注意が必要です。
担保や保証人を求めてくる
同じくファクタリングは融資ではないため、通常、担保や保証人は必要ありません。しかし、違法なファクタリング会社は、担保や保証人を求めてくる場合があります。
違法なファクタリングを判別するためのポイント
ここでは、違法なファクタリングを判別するためのポイントを紹介します。
債権譲渡契約であるか
違法なファクタリングを判別する重要なポイントは「債権譲渡契約であるか」です。合法的なファクタリングは、売掛債権をファクタリング会社に売却する「債権の売買契約」であり、違法性はありません。
しかし、違法業者はこの契約を装い、実際には違法な貸付契約を結ぼうとします。違法業者は、貸金業の登録をしていない場合が多いので注意が必要です。契約書を確認し、貸付ではなく「債権譲渡契約」と明確に記載されているかを確認しましょう。
手数料が高すぎないか
ファクタリングでは、事業者が保有する売掛債権を期日前に買い取る際、一定の手数料が発生します。しかし、手数料が相場に比べて著しく高額である場合、偽装ファクタリングやヤミ金融の可能性が高いです。
加えて、ファクタリングは、買取手数料だけでなく、審査手数料や出張費用、印紙代が別途かかることもあります。費用がどれくらいかかるのか事前に確認しておきましょう。
償還請求権なし(ノンリコース)の契約であるか
ファクタリングでは、売掛債権を買い取った後のリスクはファクタリング業者が負担します。これに対し、償還請求権ありの契約では、売掛先が支払い不能になった場合、事業者がその弁済義務を負うことになります。
償還請求権ありの契約は違法でないものの、償還請求権ありのファクタリング会社は違法の可能性があるため慎重に利用しましょう。
実績・信頼性はあるのか
違法なファクタリング業者を見極める際、実績・信頼性も重要な判断基準です。正規の業者は通常、長期にわたる実績や業界内での良好な評判があり、過去の取引履歴や顧客の声を公開しています。
一方、違法な業者は具体的な実績が不足しており、信頼性を裏付ける情報が少ないことが多いです。会社のホームページや外部サイトの口コミを参照して業者の評判や実績を確認しておきましょう。
担当者の対応に問題はないか
担当者の対応にも注意しましょう。通常のファクタリング会社は質問に対してしっかり回答してくれます。
一方で、違法な業者の担当者はしばしば回答を曖昧にしたり、重要な情報を隠したりする傾向があります。また、圧力をかけて急かすような行動も警戒すべきサインです。担当者の対応が不適切であれば、そのファクタリングサービスを疑いましょう。
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さらに、複数のファクタリング会社から提示された手数料や入金スピードなどの条件を見てから比較検討できるため、自社にあったファクタリング会社を利用するのに役立ちます。
まとめ
ファクタリングは法的に認められた資金調達手段であり、違法性はありません。しかし、悪質なファクタリング会社が違法な貸付を行ったり、法外な手数料を請求していることから、ファクタリングが違法であると認識してしまう人も一定数いるようです。
安全にファクタリングを利用するには、悪質なファクタリング会社の特徴を把握し、信頼できるファクタリング会社を選ぶことが重要です。
Payなびは、厳格な審査を通過した信頼できるファクタリング会社のみを提携先としており、安心してファクタリングを利用できます。登録は無料なので、ぜひPayなびを活用して安全にファクタリングを利用しましょう。